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軽貨物で独立する 一次資料で確認 2026-08-02 更新 2026-08-02

軽貨物の「平均年収」は、たいてい何の調査か書いていない

要点

  • 「軽貨物ドライバーの平均年収300万〜600万円」という数字は、調査の出典が示されていないことが多いです
  • 厚労省の賃金構造基本統計調査は雇用されている労働者が対象で、業務委託の個人事業主は含まれません
  • 個人事業主の収入は「委託料 − 手数料 − 経費」で決まります。この構造を知らないと手取りを見誤ります
  • 1日の流れは委託先の業態(宅配・ルート配送・スポット)によって大きく違います

その「平均年収」は何の調査でしょうか

軽貨物の収入を調べると、「平均年収300万〜600万円」「月収100万円も可能」といった数字がたくさん出てきます。これらの多くは、どの調査にもとづく数字か書かれていません。

公的な賃金統計として厚生労働省の賃金構造基本統計調査があり、営業用貨物自動車運転者の賃金データも含まれています。ただしこの調査は雇用されている労働者を対象にしたもので、業務委託契約で働く個人事業主の軽貨物ドライバーは調査対象に入りません。

つまり、軽貨物の個人事業主に特化した公的な収入統計は、実質的に存在しません。業界メディアが出している数字は、独自アンケートや会員実績など、母集団も算出方法もまちまちの調査にもとづいています。数字そのものを信じるより、自分の場合の手取りをどう計算するかを知っておいたほうが実用的です。

手取りは「委託料 − 手数料 − 経費」です

個人事業主の軽貨物ドライバーが受け取るのは、雇用契約の給料ではなく、委託契約にもとづく委託料です。ここから引かれるものがあります。

引かれるもののひとつが、運送会社の手数料です。元請けが荷主から受ける運賃と、ドライバーへの委託料の差額にあたる部分になります。

もうひとつが経費です。燃料費、任意保険料、車両の維持費(車検・整備・消耗品)、駐車場代、通信費などが該当します。個人事業主なので、これらは自分で負担して自分で経費計上します。

委託料の額面だけを見て「稼げる」と判断すると、経費を引いた後の実際の手取りとの差に後で気づくことになります。特に燃料費は原油価格の変動をそのまま受けるので、契約時に想定していた利益率が崩れることがあります。

自分の場合の手取りを見積もるなら、想定する委託料の月額から、上に挙げた経費項目を実際に洗い出して差し引くのが確実です。ネットの平均値より、自分の車種・地域・委託先で計算したほうが精度が高くなります。

1日の流れは委託先の業態で変わります

軽貨物の働き方は一様ではなく、委託先の業態によって1日の組み立てがかなり違います。

宅配便のルート配送

朝、営業所や配送拠点で荷物を積み込み、割り当てられたエリアを順に回ります。件数をこなすほど収入が伸びる歩合的な構造が多いです。

定期便・ルート便

決まった時間・決まった経路で走る契約です。件数の変動が少なく、収入は安定しやすいのですが、上振れも小さくなります。

スポット便

単発の依頼を都度受ける形です。依頼が多い日と少ない日の差が大きく、自分で仕事を探す動きも必要になります。

どの形も、朝の積み込みから始まり、配送、荷捌き、必要に応じて集荷、という流れは共通しています。休憩のタイミングや拘束時間の長さは、委託先の契約条件によって差が出ます。

つまずきやすい点

  • 「平均年収」の出典を確認してください。調査主体・調査年・母集団が書かれていない数字は、参考程度にとどめます
  • 経費を甘く見積もらないでください。燃料費と車両維持費は変動が大きく、想定より膨らみやすいものです
  • 委託料の額面と手取りを混同しないでください。手数料と経費を引いた後の金額で生活設計をします
  • 業態によって収入の安定性が違います。定期便は安定、スポット便は上振れも下振れもあります

関連する手続き

開業にかかる費用の全体像は開業費用の内訳に、車両の選び方は軽バンは荷室が0.6㎡ないと貨物登録できないにまとめてあります。

参照した一次資料

  • www.mhlw.go.jp
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

このページの制度に関する記述は、上の資料を2026-08-02時点で確認して書いています。 確認できなかった項目は本文中でその旨を明記しています。

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