運行記録計は最大積載量4トンから義務になる。軽貨物は対象外
要点
- 運行記録計(タコグラフ)の装着義務は、車両総重量7トン以上または最大積載量4トン以上の事業用トラックが対象です
- 軽貨物や、この基準に満たない小型トラックは義務の対象外です
- 新車は平成27年4月から、既存車は平成29年4月から装着が必須になりました
- デジタル式(デジタコ)は速度・時間・距離に加え、急加減速やGPS位置情報も記録できます
対象になるのは一定以上の大きさの車両だけです
運行記録計の装着義務は、すべての事業用トラックに一律にかかるわけではありません。対象は車両総重量7トン以上、または最大積載量4トン以上の車両です。
この基準に満たない小型トラックや、軽貨物(黒ナンバー)の車両は、義務の対象に入りません。義務化の対象拡大が話題になった時期がありますが、それでも軽貨物までは対象になっていません。
義務化は段階的に進みました。新車として新規登録する車両は平成27年4月1日から、それ以前から使っている既存車は平成29年4月1日から、それぞれ装着が必須になっています。
デジタコとアナタコの違い
運行記録計には、記録紙に記録するアナログ式(アナタコ)と、SDカードなどにデジタルデータとして記録するデジタル式(デジタコ)があります。
アナタコが記録するのは速度・時間・距離・エンジン回転数といった基本項目です。デジタコはそれに加えて、急加減速の検知、ドアの開閉、GPSによる位置情報、実車と空車の走行区間、給油量なども記録できる機種があります。
義務化の対象車両であれば、アナタコでも要件は満たします。ただし記録の集計や分析のしやすさでは、デジタコのほうが実務上の利点が大きいです。改善基準告示の拘束時間や休息期間の管理に使う場合、手作業で記録紙を読み取るより、デジタルデータを自動集計したほうが手間がかかりません。
義務対象外でも導入する事業者がいる理由
軽貨物や小型トラックの事業者は義務の対象外ですが、任意でデジタコを導入するケースもあります。拘束時間や運転時間の記録を自動化できることが、点呼や業務記録の管理と合わせて、法令順守の体制を作る手助けになるためです。
義務がないからといって記録を一切残さない運用にすると、改善基準告示違反を指摘されたときに、実態を証明する手段が手薄になります。
つまずきやすい点
- 「トラックだから義務」と思い込まないでください。車両総重量と最大積載量の基準を満たすかどうかで決まります
- 既存車の装着期限を見落とさないでください。新車のときに対象外だった車両でも、既存車としての期限が別にあります
- 記録データには保存義務があります。装着していても、データを一定期間保存していなければ意味がありません
- 義務対象外でも、記録があると法令順守の証明に役立ちます。特に拘束時間の管理で効いてきます
関連する手続き
拘束時間・休息期間の管理と違反時の処分については改善基準告示に違反すると、車両停止が10日単位で積み上がっていくにまとめてあります。
この手続きの前後
- 軽貨物の安全管理者、既存事業者の期限は2027年3月31日
2025年4月から、貨物軽自動車運送事業者は営業所ごとに安全管理者を選任する義務を負います。台数の要件はなく、一人で車1台でも対象です。講習は5時間3,700円、届出を怠ると100万円以下の罰金です。
- 改善基準告示に違反すると、車両停止が10日単位で積み上がっていく
拘束時間・休息期間・連続運転時間の上限は努力目標ではありません。違反は労働基準監督署と運輸支局という別々の窓口から処分され、運輸支局側は10日車を1点として累積し、50点で事業停止、80点で許可取消に進みます。
- Gマークの事故率は、未取得事業所の半分以下
Gマーク(安全性優良事業所)は101点中80点以上でクリアする認定制度で、保険料割引やIT点呼の優遇など12項目のインセンティブがあります。有効期間は初回2年、以降段階的に延び最長4年です。