Gマークの事故率は、未取得事業所の半分以下
要点
- Gマーク認定事業所の事故割合は、未取得事業所の半分以下です(国交省調べ)
- 認定基準は101点中80点以上。3つの分野に分かれた38の評価項目で採点されます
- 保険料割引、IT点呼の優遇、助成金の優先採択など、インセンティブは12項目あります
- 有効期間は新規認定から2年、初回更新後3年、それ以降は4年と段階的に延びます
半分以下、という数字があります
Gマークは正式には貨物自動車運送事業安全性評価事業といい、輸送の安全確保に積極的に取り組んでいる事業所を認定する制度です。平成15年7月に始まり、令和7年12月末時点で約29,200事業所、全事業所の3割超が認定を受けています。
国土交通省は、Gマーク認定事業所の事故割合が、未取得事業所に比べて半分以下というデータを示しています。認定そのものが直接事故を減らすわけではありませんが、認定基準を満たす体制を作ること自体が、事故率の低さと相関しているということです。
101点中80点以上です
評価は3つのテーマ、計38の評価項目にもとづきます。分かっている範囲では次のような配点になっています。
| テーマ | 配点 | 基準点 |
|---|---|---|
| 安全性に対する法令の順守状況 | 40点 | 32点 |
| 事故や違反の状況 | 40点 | 21点 |
| 安全性に対する取組の積極性 | 残り | — |
101点中80点以上が認定の基準になります。法令順守状況の評価には、都道府県トラック協会の巡回指導結果や運輸安全マネジメントの取り組み状況が使われます。日頃の点呼や記録の管理をきちんとしているかどうかが、そのまま点数に反映される仕組みです。
インセンティブは12項目あります
認定を受けると受けられる優遇は、国土交通省・全日本トラック協会・損保会社の3系統に分かれます。
国土交通省による措置 — 違反点数の消去、IT点呼の導入、点呼の優遇、安全性優良事業所としての表彰、基準緩和自動車の有効期間延長、特殊車両通行許可の有効期間延長、特定技能外国人の受け入れ。
全日本トラック協会による助成の優遇 — ドライバー等安全教育訓練促進助成、安全装置等導入促進助成、経営診断・経営改善支援・運賃交渉支援、自動点呼機器導入促進助成。
損保会社等による措置 — 保険料の割引。
事業規模が小さいほど、保険料割引や助成金の優先採択は経営への影響が相対的に大きくなります。
有効期間は段階的に延びます
Gマークの有効期間は、新規認定から初回更新までが2年、初回更新から2回目更新までが3年、それ以降は4年とされています。取り続けるほど更新の手間が減っていく設計です。
裏を返せば、認定を維持できず取り消されると、また2年サイクルからやり直すことになります。違反点数の累積で取り消しに至るケースもあるため、Gマークを取った後も法令順守の水準を落とさないことが、更新サイクルを延ばすことに直結します。
つまずきやすい点
- 申請すれば通る制度ではありません。日頃の点呼記録・法令順守の実態が、そのまま点数として現れます
- 配点の内訳を意識せずに対策しないでください。法令順守と事故・違反の状況だけで80点の大半を占めるため、日常の運用改善が近道になります
- 取り消されると振り出しに戻ります。有効期間が延びた状態を維持する価値は、更新の手間だけでなくインセンティブの継続にもあります
- 保険料割引の幅は保険会社によって違います。契約している損保会社に、Gマーク認定でどの程度の割引になるか確認してください
関連する手続き
日常の点呼とアルコールチェックの実務は点呼のやり方とアルコールチェック義務に、違反時の処分の仕組みは改善基準告示に違反すると、車両停止が10日単位で積み上がっていくにまとめてあります。
参照した一次資料
- www.mlit.go.jp
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk4_000013.html - jta.or.jp
https://jta.or.jp/member/tekiseika/gmark/for_incentive.html
このページの制度に関する記述は、上の資料を2026-08-02時点で確認して書いています。 確認できなかった項目は本文中でその旨を明記しています。
この手続きの前後
- 軽貨物の安全管理者、既存事業者の期限は2027年3月31日
2025年4月から、貨物軽自動車運送事業者は営業所ごとに安全管理者を選任する義務を負います。台数の要件はなく、一人で車1台でも対象です。講習は5時間3,700円、届出を怠ると100万円以下の罰金です。
- 改善基準告示に違反すると、車両停止が10日単位で積み上がっていく
拘束時間・休息期間・連続運転時間の上限は努力目標ではありません。違反は労働基準監督署と運輸支局という別々の窓口から処分され、運輸支局側は10日車を1点として累積し、50点で事業停止、80点で許可取消に進みます。
- 点呼は対面が原則。対面できないときだけ他の方法が使える
運転者への点呼は対面が基本で、対面によれない場合に限り電話などの代替方法が認められます。2泊3日以上の運行では中間点呼も必要になります。アルコールチェッカーによる酒気帯び確認は2023年12月から必須です。