「未経験から大型」の求人は、免許取得の費用負担で選別されている
要点
- 「未経験歓迎・大型免許取得支援」の求人は、免許取得費用を会社が立て替える形が多いです
- 立て替えには、一定期間の勤務継続を条件にした返還義務がついていることがあります
- いきなり大型を目指さず、中型・準中型から段階的に進む道もあります
- 免許取得中の生活費をどう賄うかは、会社によって扱いが違います
「取得支援」の中身は、費用の立て替えであることが多いです
未経験からトラックドライバーを目指す求人で「大型免許取得支援」を掲げているものは、会社が免許取得の費用を先に負担し、入社後の給与や勤務でその分を回収する仕組みになっていることが多いです。
無償で免許をもらえるわけではなく、立て替えと考えるほうが実態に近いです。この前提を知らずに応募すると、条件面で想定と違う説明を受けたときに判断が遅れます。
一定期間の勤務継続が条件になります
費用を会社が負担する代わりに、「入社後◯年以内に退職した場合は費用の一部または全部を返還する」という条件がついていることがあります。この条件は求人票だけでは分からず、面接や契約時の説明で初めて明らかになることが多いです。
確認すべき点は、返還が必要になる期間の長さ、返還額が勤務期間に応じて減っていくのか一律なのか、退職理由によって扱いが変わるのかといったところです。契約書を交わす前に、これらを具体的に確認してください。
いきなり大型を目指さない道もあります
未経験から始める場合、最初から大型免許の取得支援がある求人だけを探す必要はありません。中型免許で運転できる範囲の求人(中型免許で乗れる車と求人をご覧ください)から実務経験を積み、その後に大型を目指す、という段階的な進み方もできます。
この場合、教育訓練給付制度(大型免許、21歳の壁は19歳まで下げられるで触れた制度)を自分で使って免許を取ってから転職する、という選択肢も出てきます。会社の取得支援に縛られたくない場合は、こちらのほうが自由度は高くなります。
教習期間中の生活費は会社によって扱いが違います
免許取得のための教習期間中、給与が支払われるか、無給か、あるいは一部支給かは会社によって違います。この期間の生活費をどう賄うかは、入社前に必ず確認しておきたい点です。
つまずきやすい点
- 「支援」という言葉だけで無償だと思い込まないでください。実態は立て替えであることが多いです
- 返還条件を契約前に具体的に確認してください。期間・金額・退職理由による違いを書面で確認します
- 教習期間中の待遇(有給か無給か)を確認してください。ここが曖昧なまま入社すると生活設計が狂います
- 段階的に免許を取る道も検討してください。会社の取得支援に頼らない選択肢もあります
関連する手続き
大型免許の受験資格・費用・教育訓練給付は大型免許、21歳の壁は19歳まで下げられる、中型免許で対応できる求人の範囲は中型免許で乗れる車と求人にまとめてあります。
この手続きの前後
- 拘束時間は月284時間まで。求人票の数字はこの上限との距離で読む
2024年4月に改善基準告示が改正され、トラック運転者の拘束時間・休息期間・連続運転時間に上限がつきました。転職先を比べるときは、求人票の労働条件をこの上限との距離で読みます。
- 「令和6年調査によると507万円」と「492万円」、同じ出典で数字が違う
トラック運転手の年収相場を紹介する記事は、同じ賃金構造基本統計調査を出典に挙げながら数字が一致しないことがあります。集計の仕方や年度の取り違えが原因になりえます。一次資料はe-Statで誰でも確認できます。
- 中型免許の対象は7.5トン以上11トン未満。準中型と1トン近く重なる
中型免許で運転できるのは車両総重量7.5トン以上11トン未満です。準中型免許(3.5トン以上7.5トン未満)との境目を勘違いすると、応募できる求人を見誤ります。8t限定中型免許は別の区分です。